この方法であれば差し押さえられない? 【現金・預金編】

現金・預金の差し押さえを防ぐための方法とは

差し押さえを防ぐ、となれば強制執行妨害罪であったり詐害行為であったりと各種の法規制がありますが、差し押さえられる可能性に迫られた債務者であれば、法律など関係なしにアクションを起こしてしまうことが多いでしょう。

では、例えば現金をどこかへ移転させてしまった場合、これがそのまま罪になるかといえば、そうではありません。
債権者の目を欺こうとした事実関係が問われます
すべてがバレて裁判沙汰になったとしても、“騙すつもりなんてなかった”、“ただ移転していただけ”、といった理由に終始すればいいだけのことです。

債務者にとって資産隠しはゼロかプラスでしかないのが実情であり、バカ正直に生きることがマイナスでしかないため、資産隠しが横行しているのだろうと思います

現金・預金の場合、誰もが真っ先にタンス預金を思い浮かべることでしょう。

口座から引き出して、現金として持っておけば、債権者が差し押さえることは実質不可能です。
万が一、見つかったとしても、それは債務者本人のものではないと言い張ればいいのです。
お金には名前を書いてあるわけではないので、そのように主張されてしまえば債権者にとって講じる手立てに困ってしまうものです

しかし、いくらかまとまった金額であれば手元に置いておくのも不安ですので、名義預金を活用する人も少なくありません。

名義預金とは、他人名義で開設した口座へ預金しておくことです
家族名義の口座などがよく使われます。
債権者への請求権に伴う効力は家族に及ぶことはありませんので、もっとも安心できる資産の逃避先なのでしょう。

差し押さえから逃れるコツとは・・

上でご紹介した内容は誰でも思いつきやすいものですが、タンス預金にしろ、名義預金にしろ、現金を債務者が口座から引き出さなくてはなりません。

裁判所の権限で債務者の口座の取引状況を調査されることもありますので、引き出した痕跡があればそれを問い詰められる可能性も出てきます。

○年○月○日に○円が引き出されているが、これはどういった目的のために引き出したのか、と問われるわけです。
預金を現金に換えた債務者はその理由を明言しなければなりませんので、お金を動かすためにはエビデンスが必要であることを意識しておくべきです。

こういった流れをイメージすれば、名義預金とするために振替による手続きは避けるべきであることは言うまでもありません。
ある日、多額の預金からどこかへ振込・振替がされていれば、その入金先を洗われてしまうわけですから、資産隠しであった痕跡が露呈してしまうこととなりかねません。

多額の場合には銀行窓口で手続きしようとすれば振替を進められますが、一度、現金として出金してから振り込むように、通帳に痕跡が残らないようにすれば債権者や裁判所からは把握しきれないものとなってしまいます。

銀行の窓口で振替を進められる理由は、現金を用意して、もう一度しまうという行為が面倒だからです
端末上で手続きしてしまえば、すべてが済むので銀行側が楽なのです。
とにかく、一度出金として扱って、そのまま別口座へと振り込むように指示すればいいだけなのが実情です。

もしも資産隠しとしてバレてしまったときの対処法

資産隠しの疑いがあるとして提訴された場合のことをイメージしてナーバスになる方もすくなくないでしょうが、エビデンスのある資金移動であれば胸を張って主張すればいいだけのことです。

生活していれば必ず出費があるものです。
それらを洗い出して、なぜ資金移動させたのかを説明し、後は判決を待つだけです。

自暴自棄になってパチンコに没頭して使い果たしてしまった例もあります。
この場合には資産隠しとはいえません。
生活上において必要な出費でなくても、そこまで制限されて咎められる理由はありません
隠すために資金移動したのではないことをエビデンスとともに主張されてしまえば、資産隠しとして取り扱われないため、債権者にとっても頭の痛いところです。

しかし、資産隠しについて詐害行為である、強制執行妨害罪である、と裁判所に認定させたところで、現預金について債権回収のための直接的な効果を及ぼす例は少ないことでしょう。

結局、判決を得たところで債務者が後の支払いに対応しなければそれで以前同様の状況に他なりませんし、強制執行妨害罪は刑法上の問題ですので、債権者にとって経済的効果を得られるものではありません

このように考えれば、資産隠しの追求による経済効果を得るためには、不動産の所有権移転がされていたような場合にその取り消しを求めて提訴し、認められた後に差し押さえるといったように進路を明確化しておく必要があるでしょう。

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